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でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録
開催日

2003年 12月27日(土)

記録者

北山

参加者

14名

会の内容
(研究報告等)

 

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等
 ・会報誌、ホームページに関する意見交換

2、読書会
  詩集『春と修羅』より「青森挽歌」p177.9行目まで(ちくま文庫)

3、研究発表  山本
  テーマ: アルペン農について

 

 

 
でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録
開催日

2003年 11月29日(土)

記録者

小島

参加者

13名

会の内容
(研究報告等)

 

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等
 ・でくのぼう宮沢賢治の会 会報誌 第5号が出来上がったので配布されました。

2、読書会
  詩集『春と修羅』より「無声慟哭」「風林」「白い鳥」

3、研究発表  小池(潮)
  テーマ: ビヂテリアン宮沢賢治の菜食をめぐる変遷(上)

 表題のテーマで、賢治年表と作品年表の流れの中で、賢治さん自身の食事に関する考え方に影響を与えたと思われる人物、思想の変化の確認できるエピソードを交えた、賢治さんと食べ物年表とも言える資料は、かなりの力作です。
 今回初登場の小池さんは、いつも新鮮な発言で盛り上げてくれます。
 内容があり過ぎて発表しきれなかった分は、次回発表のお楽しみとなります。

読書会感想等

 

『春と修羅』の中から「無声慟哭」「風林」「白い鳥」

 「無声慟哭」 私はこのことばの尋常でない独特の響きにことばを失います。
人はどんなことに遭遇したらこんな状態になるのだろうか?想像もつかないほどの悲しさ、 寂しさ、冷たさ、辛さ、苦しさ、暗さ、鎮けさは、涙もなく、声もなく、魂からの叫びだけがそこ にある。 童話「銀河鉄道の夜」で、ジョバンニが窓の外に向かって叫び、咽喉いっぱいに 泣き、もうそこらがいっぺんにまっくらになったように思いましたという場面、あの慟哭と同じ ものを感じました。 
  本当に真剣に追求し、生きるつきつめた鋭い極まった精神そのものが詞(ことば)になった詩。妹トシさんの死をとおして始めて生まれた精神そのものが凝縮さ れた作品に感じます。真理を本当に得るには、また生み出すには、どのくらい涙があった ことか、そこには本当の癒し、美しさが実在する。
 童話「銀河鉄道の夜」は未完成で終わっているように見えますが、ふいに、無声慟哭を越えて生まれた賢治さんの本当の精神は、そして童話の続きは、今私たちに引き継がれていて、今私たちはそれをやろうとしているのだと思いました。


 

 

 
でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録
開催日

2003年 10月25日(土)

記録者

小島

参加者

13名

会の内容
(研究報告等)

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等
  ・1名新規会員の加入がありました。

2、読書会
  詩集『春と修羅』より「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」

3、研究発表  北山
  テーマ「日本語の本当の美しさに出会って」

 日本語の美しさ、響きの美しさに興味を持っている北山さんは、子供の頃「やまなし」は暗誦していたそうです。日本語の本当の美しさに興味を持ち、今回はその辺の所について、本の紹介を交え、共感したり、おもしろかったことや、放送という仕事を通して感じていることについて発表しました。

読書会感想等

 

『春と修羅』の中から「永訣の朝」「松の針」

 最愛の妹トシさんが今まさに亡くなろうとしている時、心の中で呼びかけるところから始まる。これ以上無い張りつめた緊張感がピーンと張りつめている。
 真実の美しさ、魂の美しさをことばにして表した詩です。
 究極の悲しみは、本当の癒しでもあるのだと感じました。
 純粋で、素直な、何の飾りもない人の聖らかな心。魂をふるわし、聖らかな人の願いなのだ と思いました。 
 
こんな陳腐なことばで表現できない、賢治さんの魂の叫びです。


 

 

 
でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録
開催日

2003年 9月27日(土)

記録者

小島

参加者

13名

会の内容
(研究報告等)

 

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等  平野さんが、宮沢賢治学会総会に出席し、その報告をしました。また、毎年会員の中から5分間スピーチの機会があり、名だたる諸先生方のいらっしゃる中、勇気を出してスピーチした内容の再現をして下さいました。

2、読書会  詩集『春と修羅』 「マサニエロ」「栗鼠と色鉛筆」   

3、研究発表  小島

テーマ「でくのぼうの生き方を求めて営業という仕事の中で考える」
今回は、賢治さんの作品を直接研究というのではなく、賢治さんの生き方、作品から学んだ事で知った、でくのぼうの生き方について、日常生活、とりわけ自分の仕事を通して考えた事を発表しました。

読書会感想等

 

『春と修羅の中から 「マサニエロ」と「栗鼠と色鉛筆」

「マサニエロ」賢治さん自身が、押し殺していた辛い思いを、城と触れ合った時に素直に思い出した事のようです。「なんだか風と悲しさのために胸がつまる」という言葉が印象に残りました。次の章の「無声慟哭」を予感させるような作品にも感じました。「栗鼠と色鉛筆」朝の清々しい、何ともいえない好い気が満ち溢れていて、どうしても、こんな素敵で、きれいな透き通った本当の食べものを食べた。と言う感じの詩でした。また、リスの鮮やかで美しい色の尻尾や、秋の色を感じました。


 

 

 
でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録
開催日

2003年 8月30日(土)

記録者

小島

参加者

12名

会の内容
(研究報告等)

 

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等  今月は特になし。

2、読書会  詩集「春と修羅」 「東岩手火山」途中から最後まで。   

3、研究発表  今井さん

ある大学の心理学の棚にある、図書館所蔵本リスト(今回は、和訳されているものだけ)についての発表でした。心理学、心霊学、死後の世界、その他と多岐にわたり、たくさんの本があり、どの本が良い本か、悪い本かの分別をすることが大変だと感じ、また、それだから正邪の道を見極める目(心)を持ち、世のため人のために献身する、でくのぼうの心をさらに磨きたいと思いました。


読書会感想等

 

「春と修羅」の中から 「東岩手火山」と「犬」

賢治さんの詩は、ただ字面を追って意味を考えても難解でしかない。けれども、その作品に素直に心を向けて行く時、その作品の本質に触れられた気がしました。この作品の中からは、広大な「宇宙の交響曲(コズミックハーモニー)」を聴いているような、そんな感じの作品でした。自然界は、宇宙は、すべてがいき呼吸をしています。そのいのち生命の輝きが、この宇宙を形成している。私たち人間もその中のひとつである。そのひとつひとつのいのち生命が、それぞれの役者(役割)を演じているのだ。そのひとつひとつのいき呼吸が、コズミックハーモニーなのだと感じました。


 

 

 
でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録

開催日

2003年 7月26日(土)

記録者

小島

参加者

12名

会の内容
(研究報告等)

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等 ・新メンバー3名が入会されました。  
   2名、購読会員1名

2、読書会  詩集「春と修羅」 「東岩手火山」途中まで。  

3、研究発表  今月はありませんでした。来月は今井さんにやっていただく予定です。

読書会感想等

 

  「春と修羅」の中から 「東岩手火山」途中まで。生徒と一緒に東岩手火山に登山をした時の詩です。賢治さんの目に映った幾重にも重なり合った心象スケッチです。賢治さんの見ていた、感じていたものそのままを私達も見て、感じることのできる作品です。賢治さんの目で捕らえた、ほんとうの月や星や雲や山や風など、そこにある自然そのものに触れられるような、どこにもない、ほんとうの東岩手火山のガイドブックのようにも感じた作品です。まだ今日は、途中までしか読めませんでしたが、ご来光を拝するために一緒にその時を待つ生徒の一人に自分がなった気がしました。

 

 

更新日
H15.7.26

でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録

開催日

2003年 6月28日(土)

記録者    小島
参加者

9名

会の内容
(研究報告等)

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等 ・新メンバー1名が入会されました。  

2、読書会  詩集「春と修羅」 「電線工夫」から「滝沢野」まで。   

3、研究発表  発表者:草薙

目には見えないが、ほんとうにあるもの、霊の目でしかわからない世界について、独自の勉強と資料をもとに、「賢治さんの心象の世界」へ誘うような、楽しくも、そんなことがあったのかという事実が語られました。内容は、ここの参加した人だけの恩恵です。

読書会感想等

 

 「春と修羅」の中から 「電線工夫」から「滝沢野」まで。熊谷さんの進行で、春と修羅をはじめから一作品づつ朗読し、感想を出し合うというやり方で、しかも理屈で考えず、いつも白紙で素直に読み深めることで、意味のわからない言葉や漢字は、語彙辞典や資料を参照しながらやってきました。はじめはとても歯が立たず、全く近寄りがたかった難解な詩も、この会で読書会をすると、まるで魔法にでもかかったように様々な印象や感想が溢れてきます。また、どの作品も飛ばさずにホンとに順番とおり読んできますと、さらに今まで考えもしなかったような事がわかってくる気がします。賢治さんがあれほどこれは「心象スケッチ」だといっているにもかかわらず、頭だけで読もうとするとわからなかったものが、心で読んで行くと、やっぱりこれは「心象スケッチ」だ!と叫びたくなるのです。「滝沢野」は今回に難解に感じる作品でしたが、強いまぶしい光、賢治さんの姿、雲を見つめる目、ということばで、そうか!と、どこか納得できるところがありました。

 

 

更新日
H15.7.26
でくのぼう 宮沢賢治の会  定例会議事録
開催日

2003年 5月31日(土)

参加者

9名

記録者

小島

会の内容
(研究報告等)

 

取り上げた作品、研究報告等・・・

1、連絡等 ・新メンバー3名が入会されました。  

2、読書会  詩集「春と修羅」 「電車」から「山巡査」まで。   

3、研究発表  発表者:平野

当会の会報誌第3号の続きという形で、今回は、佐々木喜善の大本教についてのあらましを発表しました。法華経と賢治さんとの縁は、何か大変重要な意味を持つのではないかと感じた発表でした。

読書会感想等

 

「春と修羅」の中から 「電車」から「山巡査」まで。いつもの通り参加者が順番に作品の朗読をし、熊谷さんの進行のもと、各自が素直に感じたことを語り合うといった方法で作品を読み深めていった。3人の新メンバーが加わることにより、さらに各人各様の多彩な輝きを放つような読書会での発言の中で、作品に対する理解がより深まり、賢治さんの本当の心象スケッチに少しだけ近づけたかなと感じた1日でした。作品から、「電車」からは、光、スピード、銀河鉄道の夜、「天然誘接」からは、広がりと杉山の威厳、神々しさ、1本の木から命の大元を感じたり、「原体剣舞連」からは、大きないのちのリズム、魂の鼓動、「グランド電柱」からは、癒しのすがすがしさを詩というメロディでスケッチした感じ、自然音楽と同じ感じ、など、一人で読んでもわからないが、みんなで素直に読んで行くとわかってくるような、その場にいてはじめてわかる、感じる何かを堪能しました。

 
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